ロストメディアの「Tokyo 1960」というゴジラ映画について調べてみた

ロストメディア

ロストメディアとなっている「Tokyo 1960」について調べました。

「Tokyo 1960」とは、フィリピンで1957年に公開された映画です。

ゴジラが登場する内容なのですが、映像を視聴することはできません
現在確認されているのは、当時の広告2枚のみです。

このゴジラ映画について調べた内容を以下にまとめます。

「Tokyo 1960」概要

現在見つかっている広告を以下に掲載します。

「Tokyo 1960」広告2枚

映画題名:Tokyo 1960
提供:C・サンティアゴ・フィルム・オーガニゼーション(C. SANTIAGO FILM ORGANIZATION)
制作、配給:ピープルズ・ピクチャーズ(PEOPLE’S PICTURES)
映画公開日:1957年12月27日〜1958年1月5日
映画公開場所:センター・シアター(CENTER THEATRE)
撮影場所:東京(諸説あり)

【スタッフ】
製作総指揮:シリオ・H・サンティアゴ(Cirio H. Santiago)
監督:テオドリコ・C・サントス(Teodorico C. Santos)
音楽担当:アリストン・アヴェリーノ(Ariston Avelino)

【キャスト】
テシー・キンタナ(Tessie Quintana)
ザルディ・ジョルナック(Zaldy Zshornack)
エディ・デル・マー(Eddie del Mar)


【広告宣伝文①】

CIVILIZATION CRUMBLES
as its death rays blast a city of 6 million from the face of the earth!

「Tokyo 1960」広告

文明は崩れ去る
その“死の光線”が人口600万の都市を地上から消し去る!

翻訳


【広告宣伝文②】

Towering 400 feet high a titan of terror on a rampage of destruction.

「Tokyo 1960」広告

高さ400フィート(約122m)にそびえ立つ、破壊の限りを尽くす恐怖の巨人。

翻訳



映画情報は以下サイトを参照しました。
・Video48
https://video48.blogspot.com/2008/05/pinoy-sci-fi-4-three-atomic-monster.html
https://video48.blogspot.com/2013/12/the-fifties-488-tessie-quintana-eduardo.html

・The Classic Horror Film Board
https://www.tapatalk.com/groups/monsterkidclassichorrorforum/tokyo-1960-1957-movie-with-godzilla-t16729.html
https://www.tapatalk.com/groups/monsterkidclassichorrorforum/anak-ng-bulkan-1959-the-philippines-answer-to-roda-t35037.html

・SCREEN RANT
https://screenrant.com/godzilla-lost-movie-tokyo-1960-unofficial-remake

・Lost Media wiki
https://lostmediawiki.com/Tokyo_1960_(lost_Filipino_kaiju_film;_1957)

関係者情報

映画に関わったスタッフ・キャストの情報がインターネット・ムービー・データベース(IMDb)に掲載されていました。
参考として、以下にURLを載せておきます。

【スタッフ】
製作総指揮:シリオ・H・サンティアゴ(Cirio H. Santiago)
https://www.imdb.com/name/nm0379391

監督:テオドリコ・C・サントス(Teodorico C. Santos)
https://www.imdb.com/name/nm1288471

音楽担当:アリストン・アヴェリーノ(Ariston Avelino)
https://www.imdb.com/name/nm0041653


【キャスト】
テシー・キンタナ(Tessie Quintana)
https://www.imdb.com/name/nm1335407

ザルディ・ジョルナック(Zaldy Zshornack)
https://www.imdb.com/name/nm0958144

エディ・デル・マー(Eddie del Mar)
https://www.imdb.com/name/nm1340404

なぜロストメディアになったのか?

「Tokyo 1960」がロストメディアとなってしまった理由はいくつか語られています。
語られている主な理由を以下に挙げます。

フィリピンの気温と湿度は、フィルムを長期保管するのに適していなかった。

テレビやビデオが普及する以前の時代は、古いフィルムの収益が限られていたため、保管されずに破棄されてしまった。

フィリピンは古い映画の保存に積極的に取り組んでこなかった。
(BusinessWorldの記事によると、フィリピン映画の保存・振興を目的とした「フィリピン映画協会(PFA)」が設立されたのは2011年と報じられている。https://www.bworldonline.com/top-stories/2024/03/18/582341/archivers-make-up-for-lost-time-in-preserving-philippine-past-on-film/

撮影場所は東京?

広告には「FILMED IN TOKYO, JAPAN(日本、東京にて撮影)」と記載されています。

しかし、いくつかのサイトでは、フィリピンの首都マニラで撮影されたこと示唆しています。

In view of the artwork and the prominent claim that the movie was ‘filmed in Tokyo’ (despite the Philippino footage having been shot at studios in Manila)… I can’t help but conclude that perhaps Raymond Burr wasn’t the only foreigner being edited into GOJIRA (1954) to create a distinct overseas version of the Godzilla tale.

【翻訳】
ポスターのビジュアルや、映画が「東京で撮影」と大きく謳っている点を踏まえると(フィリピンの映像はマニラのスタジオで撮られているにもかかわらず)……どうしても、「ゴジラ」(1954)の物語に独自の海外版を作るために編集で挿入された外国人は、レイモンド・バーだけではなかったのではないか、という結論に至ってしまう。

https://www.tapatalk.com/groups/monsterkidclassichorrorforum/tokyo-1960-1957-movie-with-godzilla-t16729.html

It was claimed to be shot in Tokyo, Japan but it was really shot in Manila.

【翻訳】
東京で撮影されたとされているが、実際にはマニラで撮影された

https://lostmediawiki.com/Tokyo_1960_(lost_Filipino_kaiju_film;_1957)


一説によると、1956年にアメリカで公開された「怪獣王ゴジラ(米題:Godzilla, King of the Monsters!)」と同様の撮影方法だったのではないか、と推測されています。

「怪獣王ゴジラ」の撮影方法とは、1954年に日本で公開された「ゴジラ」の映像に、アメリカ側で追加撮影・再編集を加えたという手法です。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%80%AA%E7%8D%A3%E7%8E%8B%E3%82%B4%E3%82%B8%E3%83%A9_(%E6%98%A0%E7%94%BB)
当時のアメリカでは海外映画に対して馴染みが無かったため、一般受けさせるために再編集したという背景があります。

「Tokyo 1960」もこの撮影方法を取り入れ、日本版「ゴジラ」の映像に、フィリピンで追加撮影・再編集を加えたのではないか、と推測されています。

Tokyo 1960 uses footage from the 1954 Ishirō Honda classic but reframes the story using newly inserted scenes with Filipino actors.

【翻訳】
『Tokyo 1960』は1954年の本多猪四郎監督の名作の映像を使用し、フィリピン人俳優による新たなシーンを挿入することで物語を再構成している。

https://screenrant.com/godzilla-lost-movie-tokyo-1960-unofficial-remake/


よって、撮影場所は東京と記載されていますが、追加撮影・再編集はフィリピンのマニラで行われたと考えられます。

しかし、実際の映像を確認する手段はないので、あくまでも推測でしかありません

まとめ

ロストメディアの「Tokyo 1960」について調べた内容をまとめます。

・「Tokyo 1960」とは、フィリピンで1957年に公開されたゴジラ映画です。

・映像を視聴することはできず、現在確認されているのは当時の広告2枚のみです。

・ロストメディアとなった理由としては、「フィリピンの気候がフィルム保存に適していない」「収益の都合上、古いフィルムは保管されずに破棄された」などが挙げられています。

1954年に日本で公開された「ゴジラ」の映像に、フィリピン側で追加撮影・再編集を加えたという噂がありますが、真相は不明です

余談

「Tokyo 1960」の広告に描かれているゴジラの絵と、アメリカの「怪獣王ゴジラ(Godzilla, King of the Monsters!)」の広告に描かれているゴジラの絵を比較すると、一致している部分が非常に多いように見受けられます。

左:「Tokyo 1960」、右:「怪獣王ゴジラ(Godzilla, King of the Monsters!)」

体の向きと姿勢、左手の位置、背びれの形などが非常に似ています。


上記2つの広告を透過処理して重ねてみました。

広告2枚を透過して、ゴジラの部分を重ねてみた。

少し分かりづらいですが、非常に多くの部分が一致しています

同じ“基の絵”を使用した、若しくはトレースした可能性が非常に高いと言えます。

コメント

  1. カラハタ より:

    リクエストします
    ロストメディアらしい
    OVA版銀河英雄伝説の韓国語吹替版を取り上げて欲しいです

タイトルとURLをコピーしました